「独立や起業に関するビジネス書=難しそう」と思っていませんか?
実は、小説や漫画で楽しみながら“独立・起業のリアル”がわかる本はたくさんあるんです。
今回は、独立・起業や経営に興味があるすべての人におすすめしたい小説や漫画を5作品ご紹介します。
作中の登場人物の悩みや成長を追体験することで、「私もやってみたい」「自分にもできるかもしれない」と勇気や気付きを得られるはずです。
ビジネス書が苦手でも大丈夫!小説や漫画で学ぶメリット
「起業に興味はあるけれど、専門用語ばかりのビジネス書はハードルが高い…」そう感じている人にこそ、小説や漫画形式の本はおすすめです。
小説や漫画には、起業のきっかけや手順、事業の成功と失敗、人との絆と苦悩などがストーリーとして描かれており、社員・スタッフとして仕事をしている時にはわからない経営者の現場を垣間見られます。
登場人物に感情移入しながら読めるので、心に残りやすくモチベーションアップにもつながりやすいでしょう。
また、専門書やビジネス書籍では頻出のビジネス用語も、小説や漫画の中でストーリー中に登場すれば自然と記憶に残ります。
経営者としてビジネスをするからには難解なビジネス書籍で勉強しなくては…というのは思い込み。小説や漫画で易しく解説している本から手に取ってみてはいかがでしょうか。
楽しみながら学べる!おすすめ起業系フィクション5選
個人事業主として会社から独立を決め、フリーライター4年目になった筆者が、実際に読み口コミでも人気の高い作品を5つ厳選して紹介します。
① 成功者の告白(神田昌典)
<あらすじ>
主人公はITベンチャー企業を立ち上げた若き起業家・タク。
順調に売上を伸ばし注目を集める一方で、事業が成功するのと反比例するように家庭や仲間との関係が少しずつ崩れていく。
仕事と私生活のバランス、仲間との信頼関係、優秀なメンターを通して考える自分の心の声を天秤にかけながら、タクが直面する数々の出来事を通して、起業の光と闇に向き合う物語。
<おすすめポイント>
「成功者の告白」は、実話をもとに起業から5年間で直面しやすい出来事や心理的な揺らぎ、そして経営者の周囲の人々に起こる変化などを小説形式で描いた一冊です。
起業家が経験しやすいつまずきや、組織が成長するとき犠牲になっていることなど、リアリティたっぷりに語られます。
特に印象的なのは、仕事と家庭の間で揺れる主人公の葛藤と、仲間や家族との関係の変化。
読み進めるうちに、「自分だったらどうするか」と自然と考えさせられます。
これから起業を目指す方はもちろん、すでに起業している方にとっても、大切な“気付き”を与えてくれる作品です。
② 夢をかなえるゾウ(水野敬也)
<あらすじ>
「人生を変えたい」と願いながらも、行動できずに悶々とした日々を過ごす冴えないサラリーマンが主人公。そんな彼の前に現れたのは、関西弁をしゃべるゾウの神様“ガネーシャ”。あんみつが大好物でだらしない生活をしているように見えるガネーシャは、主人公に「29個の課題」を与え、人生を変える方法を伝授していきます。
靴磨きにトイレ掃除、募金、腹八分、人気のお店に行くなど、ごく日常的な小さな行動を積み重ねていくにつれ、主人公は少しずつ変化し始めます。
<おすすめポイント>
笑いながら読めるユーモア満載のストーリーでありながら、伝えているメッセージが非常に本質的で、ビジネス書としてだけでなく人生の哲学書的な側面もある一冊です。
行動することでしか人は変われない、というメッセージには、独立・起業といった大きな決断をする人にとって強く背中を押すものになるはず。
成功のための考え方や習慣、顧客視点の価値提供、地道な努力の大切さまで、ビジネスに通じるエッセンスがちりばめられています。
「人生を変えたい」と思ったとき、最初の一歩を踏み出す勇気をくれる一冊です。
③ 100話で心折れるスタートアップ(えい)
<あらすじ>
主人公は大学の起業サークルから生まれたスタートアップ「ウサコア」のCEO・うさぎ。資金調達・メディア運営・アプリ開発・採用と進み、一時は事業が軌道に乗るものの、次第に歯車が狂い始めます。
創業メンバーの離脱や資金ショートなど、スタートアップならではのリアルな“あるある”が、4コマ漫画とわかりやすい解説で描かれます。
<おすすめポイント>
ちょっとゆるい雰囲気の、動物の見た目をしたキャラクター達の4コマ漫画ながら、スタートアップのリアルがわかる作品です。
起業初期の経営者の前に立ちふさがる壁に焦点を当てていて、資金調達の壁、仲間の離脱、事業成長の失速、誤った事業転換など、起業家の「あるある失敗談」が読者の笑いと冷や汗を誘います。
テンポよく読めると同時に、わかりやすい解説もついているので、漫画だけでは物足りないという方にも満足できるはず。
タイトルではアンハッピーエンドを予感させますが、終盤では挫折を経たうさぎが新たな道を歩む姿が描かれ、読者に「失敗しても終わりじゃない」という前向きなメッセージを届けてくれます。
④ スタンドUPスタート(福田秀)
<あらすじ>
「人は資産なり」をモットーにする“人間投資家”三星太陽は、就職に失敗した学生や、前科を持つ元経営者、専業主婦など、社会で訳アリと見なされがちな人々こそ、起業で成功できるという信念があります。
多くの悩める挑戦者が、人生を変えるために太陽のもとで起業し成功する過程や、成長する姿に勇気と活力をもらえる物語です。
<おすすめポイント>
『スタンドUPスタート』は、独立や起業に向けた最初の一歩を踏み出す勇気を与えてくれる“起業支援漫画”です。
主人公・太陽は、「負債」と呼ばれた人々を「資産」として信じ、その再起を後押しします。背景も立場も異なる登場人物たちが、それぞれの強みを活かしてビジネスに挑む姿は、これから起業する人だけでなく、キャリアに悩む多くの人の背中を押してくれるはずです。
漫画としても、新米起業家たちの挑戦だけでなく主人公自身の成長物語があり、続きが気になってどんどん読み進めてしまう展開で、エンタメとしても十分楽しめる作品です。
⑤ ナナのリテラシー(鈴木みそ)
<あらすじ>
女子高校生・許斐七海は、学校の職場体験で訪れたコンサルティング会社・プロテクトで、天才ITコンサルタントである山田仁五郎と出会います。
だらしない酒好きの中年ながら、鋭い洞察力と知見で業界の裏側を見抜く仁五郎のもとで、ナナは自らの才能に目覚め、助手としてビジネスの現場で活躍していきます。
電子書籍業界、ゲーム業界、表現規制の問題など、現代のメディアや出版業界が直面するリアルな課題を舞台に、主人公は「生き抜く力=リテラシー」を学んでいきます。
<おすすめポイント>
『ナナのリテラシー』は、若い女性が社会で自立するために必要な知識や視点=リテラシーを、ビジネスの世界の物語形式で学べる異色のビジネス漫画です。
特に第1巻では、電子書籍によって再起を図る中堅漫画家(作者を投影したキャラクター)の奮闘を描き、クリエイター視点のコンテンツビジネスの現実を学べます。
挑戦者が多いメディア業界で起業や独立に挑む人にとって、示唆に富んだ一冊です。
まずは“物語”で、起業に向けた一歩を踏み出そう
起業や独立は、特別な人だけの選択肢ではありません。でも「やってみたい」と思っても、いきなり行動に移すのは不安なもの。そんなときに頼りになるのが、小説や漫画といった“物語”の力です。
心に響くストーリーは、知識だけでは得られない気付きや勇気をくれることがあります。
起業や独立に向けた最初の一歩として、まずは気になる一冊を手に取ってみてはいかがでしょうか。
コメントを残す